クルマを買うなら、安く買いたいのは当然ですが、手放すときに高く売れるクルマの方が次に乗り換えるのも楽だし、結果的に安くクルマに乗ることになります。それが車の「リセールバリュー」です。でも、安く買う事はわかりますが、リセールバリューの高いクルマを見極めるにはどうしたら良いのでしょうか?そこで、今話題のコンパクトSUVであるダイハツのロッキーを例に、リセールバリューについてご紹介します。
リセールバリューとは?
ところで「リセールバリュー」とは何なのでしょうか。「再び売る」という意味のリセールと、「価値」という意味のバリューを組み合わせた言葉であることから、手放す時にどの程度の価値が残っているのかということになります。3年後のリセールバリューが50%であるという時には、3年後には新車時の価格の50%程度の価値・価格で売却できるという予想であるという事です。
リセールバリューが30%の車より50%の車の方がリセールバリューが高い(良い)ということになり、ユーザーとしては当然、リセールバリューの良い方を買いたいと思うはずであり、買うべきだという事にもなります。
リセールバリューを考えたクルマ選びをおすすめする理由
車を買い替える場合、リセールバリューが高いクルマに乗っていれば、下取り・買取額はその分高くなり、新しい車を購入する際の費用が少なくて済みます。つまり、車を乗り続けるための実質的なコストが抑えられるのです。
リセールバリューの違いが3年後にどうなるのか?
例えば、同じ300万円の車を購入した場合、リセールバリューが50%ならば3年後の売却価格は150万円になります。しかし、リセールバリューが30%では90万円になってしまいます。新しく購入する車も300万円であれば、それぞれ下取り・買取りに入れた場合、あと150万円、210万円が必要となります。同じ300万円で買った車なのに、60万円の差が出てしまうのです。
このように、リセールバリューが高いということは、乗っている車が高く売れるということなので、新しく車を買うために支払う際の費用が少なくて済むのです。
こんな人たちにこそ選んで欲しいリセールバリューの高い車
家族構成やライフスタイルの変化で、車に求める機能や性能そして大きさは変わるのが普通です。特に子育て中の方は、子供の成長とともにその変化は大きく、3年おきに車を乗り換えるのが理想的です。そんな場合には、リセールバリューが高いクルマを選んでおけば車の買い替えにかかる費用が少なくて済み、何かと費用の掛かる世代にはかかせない車の選び方になります。
リセールバリューが高い車種は?
という事で、せっかく車を買うならリセールバリューが高い車を買いたいけど、どんな車がリセールバリューが高いのかを見極めなければなりません。そこで次は、リセールバリューが高くなりやすいクルマをご紹介してみましょう。
リセールバリューが高いクルマの傾向
新規に発売された車種やモデルチェンジした直後の既存車種
全てというわけではありませんが、発売開始から5年の6年も経過した車より、新しくなった直後の車の方が、リセールバリューが高くなる可能性があります。モデルチェンジをすると、当然新型を購入する人が増え、前モデルの価値は下がります。
さらに、前モデルは下取り・買取りされてに大量に出回るので市場価値は下がります。新型なら、平均5~6年はモデルチェンジしないと判断されるためリセールバリューは高いとされています。現在(2020年1月)でいえば、トヨタのRAV4やホンダのヴェゼルなどが当てはまります。
人気を継続するロングセラーモデル
上記と逆なので矛盾するかもしれませんが、ここでいうロングセラーモデルは発売から数年たっていても、販売台数が多く人気の衰えない車です。例えばホンダのN-BOXやトヨタのアクアとかつてのプリウスがそうでした。
海外で人気が高いモデル
日本国内ではあまり多くは売れていなくても、海外で人気のある車種は、中古車として湯シュルされるケースがあり、リセールバリューが高くなります。例えばランドクルーザーやプラドなどが当てはまります。
根強いファンがいるモデル
ホンダ NSXやGT-R、そしてランエボ等は古い年式でも根強いファンがいること、そして生産数が少ないモデルであることからリセールバリューが高く、異なる車種ではジムニーなどもファンが多くリセールバリューが高いと言えます。
子育てファミリーに絶大な支持を得るミニバン
小さなお子さんのいるファミリーに絶大な人気を誇るミニバンは、中古車を求める人も多く、もっともリセールバリューの高い車種となっています。日産のセレナ、トヨタのヴォクシーとアルファードなどです。ただし、以前のようなブームは去っており、少子化ということもあってやや人気とリセールバリューも下火になりつつあるようです。
背が高い方が有利な軽自動車
もっともリセールバリューが高い車種といえばやはり軽自動車です。中でもトールワゴン、ハイトールワゴンというところは人気が全く衰えず、買取りなどでも高い金額が出ています。N-BOX、タント、デイズなど、どれも高いリセールバリューがあります。ただし、人気のある車種と不人気の車種がはっきりしているのも特徴です。
リセールバリューにもSUVの時代がやってきた
SUVは新車・中古車市場ともに人気があり、ブームという一時的な現象ではなく、軽自動車、ミニバンに並ぶリセールバリューが高いジャンルとして定着した感があります。RAV4やホンダのヴェゼル、C-HR、そして発売されたばかりのダイハツ・ロッキーが注目されます。特にコンパクトSUVは、小型で小回りが効き、運転席からの視界が広く運転しやすく、スタイリッシュなデザインが魅力で、悪路にも強く、実用的であることから、これからの主力車種となるはずです。
リセールバリューが高くなるとされる「ロッキー」
ロッキーは今、流行の兆しを見せているコンパクトSUVなので、今のところ姉妹車のトヨタライズ以外には直接のライバルもない事も有利に働いています。さらに、発売直後という事、そしてダイハツの登録乗用車としてはかつてないほどの販売台数を記録していることことなど、リセールバリューが高くなる要因がいくつもあります。
新規車種などでまだ予想の段階ですが、以上の様な理由で、確実に高いリセールバリューを示すと思われます。短期での乗り換え、長期でも5年程度の乗り換えでもリセールバリューを意識した購入にとっては、ロッキーは最適な車種と言えます。
ロッキーの中でもさらにリセールバリューが高いのは?
同じ車種でも、安全装備、ボディカラー、限定モデルなどはリセールバリューが下がりにくいとされています。ロッキーの「スマアシ」は標準装備なのでどのグレードでもオッケーですが、ボディカラーはメインカラーのラックマイカメタリック×コンパーノレッドのツートン、限定車はないので、もっとも装備が充実した「Premium」がねらい目です。
まとめ
乗りつぶさずに、早めに乗り換える予定であれば、リセールバリューが高い車種が絶対お得なので、上記の記事を参考にしてみてください。特に今回お勧めしたダイハツのロッキーは、姉妹車のトヨタライズよりも評価の高い人気車種となっており、同クラスのコンパクトハッチよりも将来的にはきっとお得になるはずです。
[ライター/田中秀雄]